脊柱管狭窄症の闘病記
*このページは筆者が実体験と見聞きしたことを記述しています。医学的な正確さを保証するページではないことをご承知置き下さい。

 ここでは、同様な病気の方の参考になればと、古稀を過ぎて受けた脊柱管狭窄症手術の顛末を、患者として書いています。

脊柱管狭窄症とは
 背骨(脊柱)は、「椎骨」が積み重なって出来ており、腰の骨(腰椎)はそのうちの5個(L1-L5)で構成されています。
 脊髄の通り道である腰椎の脊柱管が狭くなり、そこを通る脊髄神経が靭帯や骨などで圧迫されて、腰痛や下肢痛、しびれなどが起こります。軽度の場合は保存療法で効果がありますが、尿漏れや残尿感、肛門周辺にしびれがある場合は重症で手術が必要なケースもあります。参考
 腰部脊柱管狭窄は、筋肉、骨、関節などの運動機能が障害され、立つ、歩くといった機能が低下するロコモティブシンドロームの1つです。日常生活が不自由になるだけではなく、進行すると介護が必要となる危険性が高まります。参考
 腰部脊柱管狭窄で必ず現れる症状が、脚のしびれや痛みで、太ももからふくらはぎやすねにかけて起こります。腰痛は必ず起こるわけではありません。また特徴的といえる症状が、腰部脊柱管狭窄の約7割に起こる間欠跛行(かんけつはこう)です。
症状の経緯
・事の始まり
振り返ると、整形外科を受診する3年位前に、散歩で30分程度歩くと、膝周りに違和感を感じるようになった。それが次第に酷くなり、次第に早めに起こるようになってきた。それは正座で痺れた時や長い下り坂を降りた時に足がもつれる様な感触を感じるようになってきた。それでも1-2時間程度は問題なく歩けていた。
2020.7.27(月)
違和感を感じてから2年間、次第に両足のもつれも激しくなるので、整形外科を受診する。レントゲン写真で腰椎の狭窄・変形を認める。オパルモン錠を処方される。
2020.8.17(月)
痛みは無いが、両足のもつれは続く。整形外科を再診する。オパルモン錠に加え、メチコバール錠トコフェロールニコチン酸エステルを処方される。
2020.9.11(金)
整形外科を再々診する。両足のもつれは更に悪化する。オパルモン錠、メチコバール錠、トコフェロールニコチン酸エステルに加え、芍薬甘草湯を処方される。
2020.10.5(月)
整形外科を再々々診する。両足のもつれは更に進行する。オパルモン錠、メチコバール錠、トコフェロールニコチン酸エステルに加え、チザニジン錠を処方される。
2020.10.27(火)
整形外科を再度受診する。両足のもつれは更に進行する。オパルモン錠、メチコバール錠、トコフェロールニコチン酸エステルに加え、タリージェ錠を処方される。
2020.11.16(月)
整形外科を再度受診する。両足のもつれは更に進行する。オパルモン錠、メチコバール錠、トコフェロールニコチン酸エステル、タリージェ錠を処方。
2020.12.18(金)
整形外科 6度目の受診。両足のもつれなどの歩行悪化は進む。改善が見られないので脊柱管手術を想定し腰椎MRI検査を実施することにする。オパルモン錠、メチコバール錠、トコフェロールニコチン酸エステル、タリージェ錠を処方。
2020.12.21(月)
腰椎MRI検査を実施。腰椎L3-L5に狭窄部を確認する。ただし手術の踏ん切りはつかず。
2021.1.18(月)
整形外科を受診。手術をする方向で話を進める。外科手術専門病院を予約。オパルモン錠、メチコバール錠、トコフェロールニコチン酸エステル、タリージェ錠を処方。
検査入院
2021.1.19(火)
外科手術専門病院を受診。2021.1.28(木)検査入院をすることとする。covid-19の陰性確認のための体温測定・記録を開始。
2021.1.25(月)
検査入院に先立ち、covid-19の陰性確認のためのPCR検査を受ける (13:45)。(2021.1.19より体温測定・記録)
2021.1.28(木)
 (検査入院)
10:00 検査入院。14:00 脊髄造影検査。脊柱管に造影剤を注入しX線撮影などを行う。17:30 夕食。 19:00 結果説明を受ける。胸11-12 腰1-2 (2-3) 3-4 4-5 狭窄有り。写真 手術予約は次回(2/9)受診してから決めることとした。
2021.1.29(金)
7:30 血圧79 144 酸素濃度95。10:00 支払いを済ませて一旦退院。
2021.2.9(火)
手術病院を再受診。2.28(日)入院、3.1(月)手術の予約をする。2.22 よりオパルモン錠、トコフェロールニコチン酸エステルの内服中止となる。
入院経過
2021.2.24(水)
14:00 入院前の covid-19の陰性確認の PCR検査を受ける。(2.14より体温測定・記録)
2021.2.28(日)
13:00 手術入院。T字帯など買い求めて病室へ。18:00 夕食。ネームバンドを付け、19:00 シャワー。髪を洗う。トイレ等準備を進める。
2021.3.1(月)
 (手術当日)
未明より絶食。6:45 飲水 100㏄後は絶飲食。トイレ 小のみ。。8:00 には妻が手術立ち合いに来るが、コロナ予防の為面会は出来ず。9:00-11:00 手術。 麻酔薬が注入されると間もなく意識は無くなる。麻酔から覚めたのは 15:00 頃。手のむくみがあるが、特別な痛みは感じない。18:30 お茶を飲む。
2021.3.2(火)
8:00 コルセットを付けて朝食(特別食) 完食。胃腸薬、痛み止めを呑む。10:00 新規にコルセットを作るため測寸。11:30 歩行訓練(立ち上り等)ー!。12:00 昼食。16:30 主治医回診、感触は良い事を伝える。傷口は縫い合わせでなく、テープが貼ってあることを知る。18:00 夕食。
2021.3.3(水)
8:00 朝食(通常食) 完食。9:45 尿管が抜ける。手術着から着替も。11:10 廃血管が抜け、寝返りが出来る。11:30 リハビリ訓練、バランスを取って立ち上がり、よちよち歩く訓練。両足の筋肉疲労感は残っている。12:00 昼食。16:15 小便を促され、100ccほど、大もあり。3日ぶり、いずれも出口に痛みあり。16:30 主治医回診、感触は良い事を伝える。傷口は縫い合わせでなく、テープが貼ってあることを知る。18:00 夕食、ひな祭りの特別メニュー、病床ではささやかな楽しみ。
2021.3.4(木)
6:00 体温測定 6:56 採血。8:00 朝食完食。 9:20 コルセットが届く。9:30 トイレ 大。10:00 シャワー、傷口には防水用テープマスクを貼ってもらう。11:20 リハビリ訓練。12:00 昼食、カレー。16:30 主治医回診。18:00 夕食。
2021.3.5(金)
6:00 体温測定 6:56 採血。8:00 朝食完食。 9:20 コルセットが届く。9:30 トイレ 大。10:00 シャワー、傷口には防水用テープマスクを貼ってもらう。11:20 リハビリ訓練。12:00 昼食、カレー。13:35 婦長挨拶。16:30 主治医回診。18:00 夕食。
2021.3.6(土)
6:50 体温測定。8:00 朝食完食。 9:20 主治医回診。12:00 昼食、カレー。14:20-40 リハビリ訓練。踵着き、膝伸ばし歩き。 両足に架かる体重が重く感じ、足運びがドタドタした感じ。 17:55 夕食。
2021.3.7(日)
7:48 朝食 完食。12:00 昼食。16:10 トイレ。16:30 シャワー。17:55 夕食。
2021.3.8(月)
5:20 トイレ小。両足に重くなった体重が懸かったようなドタドタ歩き。踵着地。6:30 採血。7:48 朝食。9:20-10:00 リハビリ、スクラッチを行う。10:45 トイレ。11:00 シャワー。12:00 昼食。13:40 レントゲン撮影。13:55 主治医回診、3/11(木)テープを取り、退院可能との事。17:55 夕食 投薬は今回迄。
2021.3.9(火)
7:20 トイレ。両膝下が重くドタドタ歩き。踵着地を努力。7:48 朝食。投薬は今朝より無し。 9:20-55 リハビリ、股開き、スクワット、前足折り、腹凹みに注意しつつ!!。10:20 婦長回診。12:00 昼食、薬無し。13:25 トイレ大。13:40 主治医回診。16:30 シャワー 。18:04 夕食。
2021.3.10(水)
7:48 朝食。投薬は無し。10:40 婦長回診。10:42-11:25 リハビリ、股開き、内股を意識、伸ばしきり、遊び筋肉、腹凹みに注意!!。11:55 昼食、薬無し。15:00 トイレ。15:30 シャワー。16:00 主治医回診。17:54 夕食。
2021.3.11(木)
4:30 トイレ。体重が膝下に重く、よろけ気味。7:48 朝食。8:15 主治医が傷口テープ剥がし。8:40-9:20 リハビリ、股開き、スクラッチ、膝後を意識、伸ばしきりを!!。10:40 退院手続きを経て退院。
退院後
2021.3.30(火)
12:30 経過観察の為に受診。問診に先立ちX線撮影。手術経過は順調だが、歩行の改善は認められず。
2021.5.25(火)
10:30 経過観察の受診。手術経過は順調だが、歩行障害は引き続き進む。踏み込む足が不安定になる。
2021.8.31(火)
10:30 経過観察の受診。歩行時片足に体重が掛かる時に足が棒状になるような感触で歩行障害は引き続き進む。ただし我慢すれば2時間程度は歩行可能。
2021.12.14(火)
10:00 経過観察の受診。X線撮影。手術ヶ所は異常なし。しかし、2時間程度は歩行可能だが歩行障害は引き続き進み、よろけたりする。特段の治療法も無いので、いったん通院は止めることとした。老化の一症状かと享受するつもり。一日二万歩程度の散歩は続けるつもり。
さらなる情報は、こちらのサイトなどをご参考にして下さい。 またご意見等ありましたら、こちらからお願いします。